ローズステークスは、1983年に京都競馬場で創設された秋華賞トライアルレースで、1984年にGII競走に格付けされました。
その後、1996年に秋華賞トライアルとしての役割が確立され、現在の形に至ります。
2007年からは阪神競馬場の芝1800メートルコースで開催されており、牝馬クラシック最終戦である秋華賞に向けた重要な前哨戦となっています。
特に過去10年のデータを見ると、秋華賞で好成績を残す馬が多く出走しています。
そのため、このレースで3着以内に入ることが秋華賞での好走につながると言えます。
過去10年のデータから見える傾向
ここでは、ローズステークスの過去10年のデータから見えるポイントについて解説します。
阪神芝1800mのコース特徴
阪神競馬場の芝1800メートルコースは、外回りを使用し最後の直線が長く、急な坂が待ち受けるタフな条件です。
特に後半は、瞬発力勝負になりやすく、ゴール前での伸び脚が重要なポイントとなります。
内枠有利の傾向が見られますが、大外からでもしっかりした末脚を持つ馬なら差し切り可能です。
逃げ馬は坂を乗り越えるスタミナと展開の助けが必要ですが、差しや追い込み馬にとっては自らの末脚を活かせるチャンスが広がるコースです。
過去10年のデータでも、脚質の柔軟性を持つ馬の好走が目立つため、レース内での位置取りが勝敗のカギを握ることでしょう。
1番人気と伏兵の動向
ローズステークスの過去10年のデータを分析すると、1番人気馬の成績は安定しており、勝率40%、連対率60%、複勝率70%という高い数字を記録しています。
1番人気馬のこの成績は、他の重賞レースと比較しても高水準と言えます。
その一方で、伏兵の躍進も大きな特徴で、6番人気以下の馬が30頭中14頭も馬券圏内に入っています。
特に、二桁人気の馬の好走が目立つ点は、このレースが波乱含みの傾向であることを示しています。
3連単10万馬券を超える結果が過去10年で6回も記録されていることを考慮すると、穴馬の出番も十分考えられます。。
差し馬VS逃げ馬
阪神芝1800メートルのコース特性を考慮すると、直線の長さとゴール前の急坂が影響し、瞬発力が求められる展開になりやすいです。
そのため、過去10年のデータでは差し・追い込み馬の活躍が目立っています。
逃げ馬がそのまま押し切るのは難しく、好走例は限られているのが現状です。
その一方で、道中しっかり足を溜めた中団待機の馬が最後の直線で末脚を発揮するシーンが多く見られます。
このため、レース展開を読み、差し脚のある馬を狙うことが馬券的中への重要なポイントになります。
枠順の有利不利
ローズステークスの枠順傾向を調べると、大外枠よりも内~中枠の方が優勢であることが分かります。
阪神芝1800メートルの外回りコースは、外枠の馬はコーナーでのロスが大きくなります。
そのため、内側でロスの少ない競馬ができる馬が有利にレースを進めることが出来ます。
ただ、大波乱を含む展開では外枠の人気薄が健闘するケースもあり、枠順だけで軽視するのは問題があります。
特に、実績馬や勢いのある馬であれば距離ロスを克服する可能性があるため、外枠の馬にも注意が必要です。
前走成績における影響
ローズステークスは、前哨戦の中でもレベルの高いトライアルレースとして知られており、出走各馬の前走成績は大きな注目ポイントです。
過去10年間のデータでは、前走オークス組が30頭中11頭も馬券圏内に入っており、特に上位入線した馬には注意が必要です。
その一方、前走が1~2勝クラスの下級条件戦であっても、全体の30頭中17頭が馬券圏内に入っています。
この例では、前走で1~4番人気に支持された実力馬が好走する傾向が高くなっています。
そのため、前走でG1を経験した馬の実績と、条件戦組の勢いのある馬を見極めることが重要です。
ちなみに、前走で極端な大敗をした馬やレース間隔が短い馬は、過去10年のデータからは厳しいと言えます。
伏兵を見抜く血統データ
ローズステークスは過去10年のデータにおいて、血統データにも注目する必要があります。
阪神芝1800メートルは、直線に急坂がありスタミナと瞬発力のバランスが求められます。
そのため、ディープインパクト産駒やハーツクライ産駒のような長距離適性を持ち直線での末脚に強さを発揮できる血統が好走しやすいです。
また、牝馬限定戦で結果を残してきた馬や、前走の間隔を十分に取った馬にも注目することで、穴馬を見つける可能性が高まります。
2025年の有力馬
2025年のローズステークスでは、前走オークスからの出走馬が注目されています。
特に、オークスを制したカムニャックは、当レースでも人気を集めることが予想されます。
また、オークス4着のパラディレーヌも安定感のある成績を残しており、注目の一頭です。
さらに、前走2勝クラスで好走した馬の中では、柳川特別を勝利して勢いのあるテレサや、北海ハンデキャップを制覇したミッキージュエリーが有力候補と言えるでしょう。
ローズステークス2025のまとめ
ローズステークス2025の過去データにおける注目ポイントは下記の通りです。
- 1番人気馬の成績が安定しているが6番人気以下の伏兵馬にも注意が必要
- 差し・追込馬の活躍が目立つ
- 内~中枠が有利も外枠の人気薄にも注意が必要
- 前走オークスで上位入線だった馬の好走が目立つ
- 前走下級条件で1~4番人気だった馬には注意が必要
- 長距離血統で末脚勝負の馬が優勢