今週末に、中山競馬場でアメリカジョッキークラブカップ(AJCC)が行われます。
冬の中山競馬場で行われるこの伝統の一戦は、春のGⅠ戦線を占う重要なステップレースです。
そこで、今回の記事では過去10年間におけるデータを分析しました。
初心者から上級者まで役立つ「的中へのヒント」を読み解いていきます。
レース基本情報
AJCCは、中山競馬場の芝2200m(外回り)で行われる別定重量のGⅡ競走です。起伏の激しい中山コースを2度超えるタフなレイアウトに加え、冬の力の要る馬場状態で行われるため、スピードよりもスタミナと持続力が問われるのが特徴です。
- レース名:アメリカジョッキークラブカップ(AJCC)
- 開催場:中山競馬場
- 距離:芝2200m(外回り)
- 格付け:GⅡ
過去10年の優勝馬一覧
直近10年の勝ち馬を振り返ると、明け4歳の新星からベテランの実績馬まで、バラエティに富んだ顔ぶれが並びます。
| 開催年 | 優勝馬 | 性齢 | 騎手 | 人気 |
| 2025年 | ダノンデサイル | 牡4 | 戸崎圭太 | 1 |
|---|---|---|---|---|
| 2024年 | チャックネイト | セ6 | R.キング | 3 |
| 2023年 | ノースブリッジ | 牡5 | 岩田康誠 | 4 |
| 2022年 | キングオブコージ | 牡6 | 横山典弘 | 3 |
| 2021年 | アリストテレス | 牡4 | C.ルメール | 1 |
| 2020年 | ブラストワンピース | 牡5 | 川田将雅 | 1 |
| 2019年 | シャケトラ | 牡6 | 石橋脩 | 7 |
| 2018年 | ダンビュライト | 牡4 | M.デムーロ | 2 |
| 2017年 | タンタアレグリア | 牡5 | 蛯名正義 | 7 |
| 2016年 | ディサイファ | 牡7 | 武豊 | 2 |
【考察】
近年は1番人気が勝ち切るケースも増えていますが、2017年や2019年のように7番人気が勝利するなど、一筋縄ではいかない側面もあります。実績馬が順当に始動戦を飾るのか、勢いのある馬が下克上を果たすのか、非常に見応えのあるレースが続いています。
注目ポイント
- 1番人気の信頼度は比較的高い(過去10年で3勝)
- 2025年はダービー馬ダノンデサイルが順当に勝利
- 6歳以上のベテラン勢の激走にも注意が必要
年齢別データ分析
馬券を検討する上で「若さ」は大きな武器になります。
| 年齢 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 4歳 | 3 | 4 | 3 | 14 | 12.5% | 29.2% | 41.7% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 5歳 | 3 | 1 | 3 | 23 | 10.0% | 13.3% | 23.3% |
| 6歳 | 3 | 2 | 2 | 28 | 8.6% | 14.3% | 20.0% |
| 7歳 | 1 | 2 | 1 | 13 | 5.9% | 17.6% | 23.5% |
| 8歳以上 | 0 | 1 | 1 | 31 | 0.0% | 3.0% | 6.1% |
【考察】
4歳馬が複勝率40%超えと圧倒的な成績を収めています。GⅠからの転戦組が多く、能力の高さがそのまま数字に表れている形です。一方で、5歳・6歳も勝ち星では引けを取らず、特に6歳馬は穴を開けるパターンも目立つため、年齢だけで切るのは危険です。
注目ポイント
- 明け4歳馬の複勝率は驚異の40%オーバー
- 8歳以上は極端に苦戦傾向
- 6歳馬は「冬のタフな中山」を経験している強みがある
枠順分析
中山芝2200mは外回りコース。枠順の有利不利はどう出ているでしょうか。
| 枠順 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 1枠 | 1 | 0 | 1 | 12 | 7.1% | 7.1% | 14.3% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2枠 | 1 | 1 | 2 | 8 | 8.3% | 16.7% | 33.3% |
| 3枠 | 1 | 1 | 0 | 14 | 6.3% | 12.5% | 12.5% |
| 4枠 | 2 | 1 | 3 | 9 | 13.3% | 20.0% | 40.0% |
| 5枠 | 1 | 1 | 0 | 16 | 5.6% | 11.1% | 11.1% |
| 6枠 | 1 | 3 | 1 | 15 | 5.0% | 20.0% | 25.0% |
| 7枠 | 1 | 1 | 2 | 17 | 4.8% | 9.5% | 19.0% |
| 8枠 | 2 | 2 | 1 | 18 | 8.7% | 17.4% | 21.7% |
【考察】
4枠が複勝率40%と高く、真ん中よりの枠が安定しています。中山2200mはスタートしてすぐコーナーがあるため、内枠が有利と思われがちですが、実際には中〜外枠の馬も外からスムーズにポジションを取れるため、極端な不利はありません。
注目ポイント
- 4枠の安定感が際立っている
- 15番より外の極端な外枠は割り引きが必要
- 枠順による有利不利は他コースほど極端ではない
人気分析
上位人気の信頼度と、伏兵の台頭について見てみましょう。
| 人気 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 1番人気 | 3 | 3 | 0 | 4 | 30.0% | 60.0% | 60.0% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2番人気 | 2 | 1 | 0 | 7 | 20.0% | 30.0% | 30.0% |
| 3番人気 | 2 | 2 | 3 | 3 | 20.0% | 40.0% | 70.0% |
| 4~6番人気 | 1 | 3 | 5 | 20 | 3.4% | 13.8% | 31.0% |
| 7~9番人気 | 2 | 0 | 2 | 26 | 6.7% | 6.7% | 13.3% |
| 10番人気以下 | 0 | 1 | 0 | 49 | 0.0% | 2.0% | 2.0% |
【考察】
特筆すべきは3番人気の複勝率70%という高さです。1番人気も連対率60%と堅実ですが、軸にするなら3番人気の方が妙味があるかもしれません。一方で、2桁人気が絡むことは稀で、基本的には上位〜中穴人気で決着するレースと言えます。
注目ポイント
- 3番人気の複勝率が極めて高く、軸に最適
- 1番人気も大崩れは少ない
- 勝ち馬は7番人気以内から探すのがセオリー
前走距離別成績
前走でどの程度の距離を走っていたかが、スタミナ勝負のAJCCでは重要です。
| 前走距離 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 2000m | 4 | 7 | 5 | 48 | 6.3% | 17.2% | 25.0% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2400m | 1 | 0 | 2 | 5 | 12.5% | 12.5% | 37.5% |
| 2500m | 3 | 0 | 1 | 14 | 16.7% | 16.7% | 22.2% |
| 3000m以上 | 1 | 3 | 0 | 9 | 7.7% | 30.8% | 30.8% |
【考察】
前走2000m組が最多の4勝を挙げていますが、注目は前走3000m以上のステイヤー組。菊花賞やステイヤーズSからの転戦組が、連対率30%超と高い適性を見せています。タフな舞台だけに、距離短縮で臨むスタミナ自慢の馬が強い傾向にあります。
注目ポイント
- 勝ち星が多いのは前走2000m組(特に天皇賞秋や中日新聞杯)
- 距離短縮組(前走2500mや3000m)の期待値が高い
- 1800m以下の距離からの延長組は苦戦
前走着順別傾向
前走の着順が、今回どう繋がるのかを分析します。
| 前走着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 1着 | 1 | 1 | 2 | 15 | 5.3% | 10.5% | 21.1% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2着 | 2 | 2 | 1 | 10 | 13.3% | 26.7% | 33.3% |
| 3着 | 1 | 2 | 2 | 5 | 10.0% | 30.0% | 50.0% |
| 4~5着 | 3 | 0 | 2 | 16 | 14.3% | 14.3% | 23.8% |
| 6~9着 | 3 | 3 | 2 | 28 | 8.3% | 16.7% | 22.2% |
| 10着以下 | 0 | 2 | 1 | 35 | 0.0% | 5.3% | 7.9% |
【考察】
前走2〜3着に好走していた馬の安定感が目立ちます。特に前走3着馬は複勝率50%と信頼度が高いです。また、前走GⅠなどで大敗していても、0.5秒差以内程度の負けなら十分に巻き返しが可能。ただし、10着以下の大敗組は、地力が相当高くない限り厳しい戦いとなります。
注目ポイント
- 前走3着馬は「買い」の筆頭候補
- 前走4〜9着からの巻き返し勝ちが意外と多い
- 前走2桁着順からの巻き返しは至難の業
前走クラス別成績
前走のレースレベルも重要な指標です。
| 前走クラス | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| GⅠ | 5 | 3 | 2 | 29 | 12.8% | 20.5% | 25.6% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| GⅡ | 2 | 0 | 1 | 20 | 8.7% | 8.7% | 13.0% |
| GⅢ | 1 | 6 | 5 | 31 | 2.3% | 16.3% | 27.9% |
| 3勝クラス | 1 | 0 | 2 | 10 | 7.7% | 7.7% | 23.1% |
| オープン・L | 1 | 1 | 0 | 17 | 5.3% | 10.5% | 10.5% |
【考察】
やはり前走GⅠ組が圧倒的で、過去10年で5勝を挙げています。格の違いを見せつける形です。一方で、GⅢ組(福島記念や中山金杯、中日新聞杯など)は勝ち星こそ少ないものの、2〜3着に食い込んでくるケースが多く、相手選びには欠かせません。
注目ポイント
- 格上の前走GⅠ組が勝ち馬の半数を占める
- 前走GⅢ組は連対・複勝圏内の常連
- 3勝クラスからの連勝はハードルが高いが警戒は必要
前走脚質別傾向
どのような戦法でレースをしていた馬が強いのでしょうか。
| 前走脚質 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 逃げ | 1 | 0 | 0 | 11 | 8.3% | 8.3% | 8.3% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 先行 | 6 | 4 | 2 | 32 | 13.6% | 22.7% | 27.3% |
| 差し | 1 | 5 | 6 | 39 | 2.0% | 11.8% | 23.5% |
| 追込 | 1 | 1 | 2 | 27 | 3.2% | 6.5% | 12.9% |
【考察】
「前走で先行していた馬」が圧倒的に強いデータが出ています。中山芝2200mは直線の坂があるため、ある程度のポジションで踏ん張り切る先行力が必須。逆に前走で後方から届かなかった馬が、ここで一変するケースは少ないようです。
注目ポイント
- 圧倒的に「先行」タイプが有利
- 差し馬なら中団で我慢できるタイプまで
- 逃げ切るのは非常に困難な舞台設定
まとめ
過去10年のデータを踏まえた、私の最終結論です!
- 4歳・牡馬のGⅠ転戦組が最強:迷ったらまずは勢いと能力を兼ね備えた明け4歳の実績馬に注目。
- 3番人気を軽視するな:驚異の複勝率を誇る3番人気。馬券の軸にはもってこいの存在です。
- 先行力とスタミナを重視:前走でも前で粘っていた馬や、2500m以上の距離を経験しているタフな馬を評価。

