今週、東京競馬場では、ダイヤモンドステークスが開催されます。
このレースは、東京競馬場・芝3400mという、日本一タフで特殊なマラソンレース。
初心者の方から、データ派のベテランまで、馬券検討に役立つ「生きた傾向」をじっくり解説していきますね。
レース基本情報
- 開催場: 東京競馬場
- 距離: 芝3400m(左回り)
- 馬場状態: 近年では、乾燥した良馬場が多い
- 格付け: GⅢ(ハンデ)
過去10年の優勝馬一覧
まずは過去10年(2016年〜2025年)の歴代勝ち馬を振り返ってみましょう。
| 開催年 | 優勝馬 | 性齢 | 騎手 | 人気 |
| 2025年 | ヘデントール | 牡4 | 戸崎圭太 | 1 |
|---|---|---|---|---|
| 2024年 | テーオーロイヤル | 牡6 | 菱田裕二 | 2 |
| 2023年 | ミクソロジー | 牡4 | 西村淳也 | 2 |
| 2022年 | テーオーロイヤル | 牡4 | 菱田裕二 | 2 |
| 2021年 | グロンディオーズ | 牡6 | 三浦皇成 | 7 |
| 2020年 | ミライヘノツバサ | 牡7 | 木幡巧也 | 16 |
| 2019年 | ユーキャンスマイル | 牡4 | 岩田康誠 | 1 |
| 2018年 | フェイムゲーム | セ8 | C.ルメール | 1 |
| 2017年 | アルバート | 牡6 | R.ムーア | 1 |
| 2016年 | トゥインクル | 牡5 | 勝浦正樹 | 4 |
年齢別データ分析
長距離戦では「若さ」か「経験」か、どちらが勝るのか。数字は正直です。
| 年齢 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 4歳 | 4 | 2 | 2 | 14 | 18.2% | 27.3% | 36.4% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 5歳 | 1 | 3 | 3 | 25 | 3.1% | 12.5% | 21.9% |
| 6歳 | 3 | 2 | 4 | 29 | 7.9% | 13.2% | 23.7% |
| 7歳以上 | 2 | 3 | 1 | 45 | 3.9% | 9.8% | 11.8% |
【考察】
4歳馬が勝率・複勝率ともにトップで、勢いのある若駒が台頭しやすい傾向にあります。一方で、ステイヤーとしての完成度が高い6歳馬も複勝圏内では安定感を見せています。7歳以上の高齢馬は分母が多いものの、複勝率は10%台まで落ち込むのが現実です。
注目ポイント
- 4歳馬が最多の4勝で主力候補
- 6歳馬は3勝を挙げており、ベテランの意地も見せる
- 7歳以上は複勝率が急落し、連軸には不向き
枠順分析
コーナーを6回回るだけに、内枠有利かと思いきや、面白い結果が出ています。
| 枠順 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 1枠 | 0 | 1 | 2 | 12 | 0.0% | 6.7% | 20.0% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2枠 | 1 | 1 | 2 | 12 | 6.3% | 12.5% | 25.0% |
| 3枠 | 0 | 3 | 0 | 15 | 0.0% | 16.7% | 16.7% |
| 4枠 | 1 | 0 | 2 | 15 | 5.6% | 5.6% | 16.7% |
| 5枠 | 2 | 0 | 3 | 13 | 11.1% | 11.1% | 27.8% |
| 6枠 | 1 | 0 | 0 | 16 | 5.9% | 5.9% | 5.9% |
| 7枠 | 1 | 3 | 1 | 15 | 5.0% | 20.0% | 25.0% |
| 8枠 | 4 | 2 | 0 | 14 | 20.0% | 30.0% | 30.0% |
【考察】
意外なことに、8枠が4勝を挙げて圧倒的な成績を誇っています。長丁場だけにスタート直後のポジション争いが激しくなく、外枠からスムーズに折り合いをつけられる馬が好走する傾向にあります。逆に、1枠・3枠からは過去10年で1頭も勝ち馬が出ていません。
注目ポイント
- 8枠が勝率・連対率ともに断トツ
- 5枠から外側の枠が好調
- 内枠(1~3枠)は勝ち切るまでは難しい
人気分析
長距離は「紛れが少ない」と言われますが、果たして人気通りに決まるのでしょうか。
| 人気 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 1番人気 | 4 | 2 | 1 | 3 | 40.0% | 60.0% | 70.0% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2番人気 | 3 | 1 | 3 | 3 | 30.0% | 40.0% | 70.0% |
| 3番人気 | 0 | 1 | 2 | 7 | 0.0% | 10.0% | 30.0% |
| 4~6人気 | 1 | 2 | 2 | 25 | 3.3% | 10.0% | 16.7% |
| 7~9人気 | 1 | 1 | 1 | 26 | 3.4% | 6.9% | 10.3% |
| 10人気以下 | 1 | 3 | 1 | 48 | 1.9% | 7.5% | 9.4% |
【考察】
1番人気と2番人気の複勝率がそれぞれ70%と、極めて高い信頼度を誇ります。軸馬選びには困らない一方で、2020年のミライヘノツバサ(16番人気1着)のような大波乱も稀に起きます。3番人気の勝率が0%という点は、馬券的には非常に興味深い偏りです。
注目ポイント
- 1番人気・2番人気の信頼度は抜群
- 3番人気はなぜか過去10年で未勝利
- 極稀に超大穴が食い込むが、基本は上位人気が堅実
前走距離別成績
長距離レースへのステップはどこが理想的なのかを探ります。
| 前走距離 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 2000m | 2 | 2 | 0 | 14 | 11.1% | 22.2% | 22.2% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2400m | 1 | 1 | 2 | 15 | 5.3% | 10.5% | 21.1% |
| 3000m | 4 | 3 | 1 | 23 | 12.9% | 22.6% | 25.8% |
| 3600m | 2 | 1 | 4 | 19 | 7.7% | 11.5% | 26.9% |
| 1900m以下 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
【考察】
前走3000m(万葉Sなど)を使っている馬が4勝を挙げ、王道ローテーションを形成しています。一方で前走2000m組も2勝しており、一気の大幅距離延長をこなす地力ある馬にも警戒が必要です。反対に、1900m以下からの参戦馬は、過去10年で全滅しています。
注目ポイント
- 前走3000m組が最多の4勝
- 2000m組からの距離延長も侮れない
- 短い距離からの参戦(1900m以下)は即切り対象
前走着順別傾向
「勢い」の有無は、マラソンレースにどう影響するのでしょうか。
| 前走着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 前走1着 | 1 | 0 | 3 | 16 | 5.0% | 5.0% | 20.0% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 前走2着 | 4 | 2 | 0 | 7 | 30.8% | 46.2% | 46.2% |
| 前走3着 | 0 | 2 | 1 | 8 | 0.0% | 18.2% | 27.3% |
| 4〜5着 | 2 | 0 | 1 | 13 | 12.5% | 12.5% | 18.8% |
| 6〜9着 | 3 | 2 | 3 | 31 | 7.7% | 12.8% | 20.5% |
| 10着以下 | 0 | 4 | 2 | 51 | 0.0% | 7.0% | 10.5% |
【考察】
驚くべきことに、前走2着だった馬が勝率30%超えという驚異的な数値を叩き出しています。惜敗した馬が、距離が延びて本領を発揮するパターンが多いようです。一方で、前走10着以下に大敗した馬が1着まで巻き返した例はなく、大敗からの逆転は期待薄です。
注目ポイント
- 前走2着馬が最強の狙い目
- 掲示板外(6〜9着)からの巻き返しも十分ある
- 前走10着以下の大敗馬は2着まで
前走クラス別成績
どのクラスから来た馬が、このGⅢの壁を突破しているのでしょうか。
| 前走クラス | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| GI | 2 | 2 | 0 | 12 | 12.5% | 25.0% | 25.0% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| GII | 2 | 1 | 6 | 36 | 4.4% | 6.7% | 20.0% |
| GIII | 1 | 1 | 0 | 9 | 9.1% | 18.2% | 18.2% |
| オープン・L | 4 | 4 | 1 | 32 | 9.8% | 19.5% | 22.0% |
| 3勝クラス | 1 | 0 | 3 | 16 | 5.0% | 5.0% | 20.0% |
【考察】
格上のGI組が勝率ではリードしていますが、勝利数で上回っているのは「オープン特別・リステッド」組です。万葉Sなどの長距離特化レースから臨む「専門家」たちが結果を出しています。3勝クラス(旧1600万下)からの格上挑戦で勝つのは至難の業です。
注目ポイント
- オープン特別組が最多の4勝で主力
- GI組は出走してくれば格の違いを見せる
- 3勝クラスからの昇級初戦は1勝のみと苦戦
前走脚質別傾向
最後の分析項目は脚質です。どのようなレース運びをしていた馬が強いのでしょうか。
| 前走脚質 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 先行 | 4 | 4 | 3 | 26 | 10.8% | 21.6% | 29.7% |
| 中団 | 5 | 1 | 7 | 42 | 9.1% | 10.9% | 23.6% |
| 差し | 1 | 4 | 0 | 31 | 2.8% | 13.9% | 13.9% |
| 追込 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
【考察】
前走で先行、もしくは中団(差し)の競馬をしていた馬が計9勝と圧倒しています。3400mという距離では、道中の折り合いが全て。前走で自分のペースを守りつつ、ある程度の位置で我慢できていた馬が有利です。逆に、前走逃げた馬は一頭も馬券に絡んでいません。
注目ポイント
- 前走先行・中団組が勝利の絶対条件
- 前走「逃げ」た馬はスタミナ切れの懸念が強く全滅
- 極端な追込馬も、展開に左右されやすく勝ち切りにくい
まとめ
- 4歳馬の若さと勢いを最優先に評価せよ
- 枠順は外枠(特に8枠)が断然有利!内枠は疑ってかかるべし
- 1番人気・2番人気の信頼度は非常に高く、軸馬はこの2頭から選ぶのが正解
- 前走3000m組が王道。ただし大幅距離延長の2000m組にも警戒
- 前走2着だった馬は「必買」。惜敗をバネにするステイヤーを狙え
- 脚質は、道中じっくり構えられる先行・差し馬が理想的。逃げ馬は消し

