クラシックへの登竜門として知られる「きさらぎ賞」。
かつてはスペシャルウィークやネオユニヴァースといった歴史的名馬がここを勝って大舞台へ羽ばたきました。
少頭数になりやすいレースですが、それゆえに「素質」と「データ」のぶつかり合いが非常に濃密に出る一戦です。
そこで、今回は2016年から2025年までの過去10年のデータを徹底分析し、馬券に直結する傾向を読み解いていきましょう。
レース基本情報
きさらぎ賞は、3歳馬によるGⅢ競走です。基本は京都競馬場の芝1800mで行われますが、京都の改修期間中(2021年〜2023年)は中京競馬場の芝2000mで開催されていました。2024年からは再び京都に戻っています。
- 開催場:京都競馬場(2021-2023年は中京)
- 距離:芝1800m(2021-2023年は2000m)
- 馬場状態:冬の開催で芝が荒れ始める時期だが、実力馬が力を出し切りやすい良馬場が多い
- 格付け:GⅢ
- 出走条件:3歳オープン(馬齢)
過去10年の優勝馬一覧
少頭数ながらも、1番人気が盤石とは限らないのが面白いところです。
| 開催年 | 優勝馬 | 性齢 | 騎手 | 人気 |
| 2025年 | サトノシャイニング | 牡3 | 西村淳也 | 1 |
| 2024年 | ビザンチンドリーム | 牡3 | ピーヒュレク | 1 |
| 2023年 | フリームファクシ | 牡3 | 川田将雅 | 1 |
| 2022年 | マテンロウレオ | 牡3 | 横山典弘 | 2 |
| 2021年 | ラーゴム | 牡3 | 北村友一 | 3 |
| 2020年 | コルテジア | 牡3 | 松山弘平 | 7 |
| 2019年 | ダノンチェイサー | 牡3 | 川田将雅 | 3 |
| 2018年 | サトノフェイバリット | 牡3 | 川田将雅 | 2 |
| 2017年 | アメリカズカップ | 牡3 | 松若風馬 | 2 |
| 2016年 | サトノダイヤモンド | 牡3 | C.ルメール | 1 |
枠順分析
少頭数で行われることが多いため、枠順の有利不利は他レースほど極端ではありませんが、傾向は存在します。
| 枠順 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 1枠 | 1 | 2 | 2 | 5 | 10.0% | 30.0% | 50.0% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2枠 | 2 | 0 | 3 | 5 | 20.0% | 20.0% | 50.0% |
| 3枠 | 1 | 2 | 0 | 7 | 10.0% | 30.0% | 30.0% |
| 4枠 | 1 | 2 | 0 | 8 | 9.1% | 27.3% | 27.3% |
| 5枠 | 0 | 1 | 2 | 9 | 0.0% | 8.3% | 25.0% |
| 6枠 | 1 | 1 | 1 | 11 | 7.1% | 14.3% | 21.4% |
| 7枠 | 2 | 2 | 1 | 10 | 13.3% | 26.7% | 33.3% |
| 8枠 | 2 | 0 | 1 | 11 | 14.3% | 14.3% | 21.4% |
【考察】
1〜2枠の複勝率が50%に達しており、内枠の安定感が光ります。少頭数でも、外を回らされるロスがない分、内枠が有利に働いています。一方で、近年は外枠の馬が人気薄で激走するケースもあり、極端な決め打ちには注意が必要です。
注目ポイント
- 1枠・2枠を引いた馬は2頭に1頭が馬券に絡む高確率
- 5枠は過去10年で勝利がなく、やや鬼門の傾向
- 少頭数なら8枠でも致命的な不利にはならない
人気分析
上位人気の信頼度は比較的高いですが、過信は禁物なデータが出ています。
| 人気 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 1番人気 | 3 | 3 | 1 | 3 | 30.0% | 60.0% | 70.0% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2番人気 | 4 | 1 | 1 | 4 | 40.0% | 50.0% | 60.0% |
| 3番人気 | 2 | 2 | 1 | 5 | 20.0% | 40.0% | 50.0% |
| 4〜6人気 | 0 | 4 | 3 | 23 | 0.0% | 13.3% | 23.3% |
| 7〜9人気 | 1 | 0 | 4 | 20 | 4.0% | 4.0% | 20.0% |
| 10人気以下 | 0 | 0 | 0 | 11 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
【考察】
1〜3番人気で合計9勝を挙げており、基本は「ガチガチ」のレースです。特に2番人気の勝率が1番人気を上回っている点に注目。大荒れは少ないものの、2020年のコルテジア(7番人気)のような単発的な波乱には警戒すべきです。
注目ポイント
- 2番人気が過去10年で4勝と、最も勝ちに近い存在
- 1〜3番人気のいずれかが馬券圏内を外すことは稀
- 10番人気以下の大穴は、過去10年で一度も馬券に絡んでいない
前走距離別成績
中距離への適性が問われるレース。距離延長組と短縮組、どちらが有利でしょうか。
| 前走距離 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 1600m | 2 | 3 | 1 | 18 | 8.3% | 20.8% | 25.0% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1800m | 2 | 2 | 3 | 19 | 7.7% | 15.4% | 26.9% |
| 2000m | 6 | 5 | 6 | 29 | 13.0% | 23.9% | 37.0% |
【考察】
前走で2000mを走っていた馬が6勝と、圧倒的な成績を収めています。1800mへの「距離短縮」組の方が、道中の追走に余裕が持てるため、有利に運べるようです。逆にマイルからの距離延長組は、スタミナ面でやや劣る傾向にあります。
注目ポイント
- 前走2000m組が勝率・複勝率ともにトップ。距離経験がモノを言う
- マイル組(1600m)は素質が高くても2〜3着止まりのケースが多い
- 1800m組は同距離での経験値が活き、複勝率は安定している
前走着順別傾向
若駒の戦いらしく、前走での勢いがそのまま結果に直結します。
| 前走着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 1着 | 5 | 4 | 7 | 34 | 10.0% | 18.0% | 32.0% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2着 | 3 | 2 | 2 | 8 | 20.0% | 33.3% | 46.7% |
| 3着 | 1 | 0 | 1 | 7 | 11.1% | 11.1% | 22.2% |
| 4〜5着 | 0 | 1 | 0 | 8 | 0.0% | 11.1% | 11.1% |
| 6着以下 | 1 | 3 | 0 | 9 | 7.7% | 30.8% | 30.8% |
【考察】
前走で2着以内に好走していた馬が計8勝。やはり負けていない馬の勢いは重要です。特筆すべきは「前走2着馬」の連対率が最も高い点です。一度負けたことで課題が明確になり、この舞台で修正してくる馬が非常に多いのです。
注目ポイント
- 前走2着馬が連対率33%超え。勝ち馬以上に狙い目になることも
- 前走1着馬(特に新馬・未勝利勝ち直後)は複勝圏内への安定感抜群
- 6着以下からの巻き返しは、GⅠホープフルSなどの格上レース組に限られる
前走クラス別成績
どのレベルのレースを戦ってきたかが、実力を見極める指標になります。
| 前走クラス | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 新馬・未勝利 | 2 | 2 | 4 | 14 | 9.1% | 18.2% | 36.4% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1勝クラス | 3 | 1 | 2 | 27 | 9.1% | 12.1% | 18.2% |
| オープン特別 | 2 | 1 | 2 | 9 | 14.3% | 21.4% | 35.7% |
| 重賞(G1-G3) | 3 | 6 | 2 | 16 | 11.1% | 33.3% | 40.7% |
【考察】
前走で重賞を使っていた馬の連対率が33.3%と抜けています。やはり格上の舞台で揉まれた経験が活きます。一方で、新馬・未勝利を勝ち上がったばかりの馬も複勝率は高く、「キャリア1戦の無敗馬」などは非常に不気味な存在となります。
注目ポイント
- 前走重賞組は軸としての信頼度が最も高い
- キャリアが浅い馬でも、前走が圧勝ならクラスに関係なく通用する
- オープン特別(若駒Sなど)からの参戦は、頭数こそ少ないが勝率は高い
前走脚質別傾向
どのような競馬をしてきたかが、京都の直線での攻防に影響します。
| 前走脚質 | 1着 | 2着 | 3着 | 着外 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 逃げ | 1 | 1 | 1 | 6 | 11.1% | 22.2% | 33.3% |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 先行 | 5 | 3 | 3 | 25 | 13.9% | 22.2% | 30.6% |
| 差し | 1 | 4 | 4 | 22 | 3.2% | 16.1% | 29.0% |
| 追込 | 3 | 2 | 2 | 13 | 15.0% | 25.0% | 35.0% |
【考察】
逃げ・先行馬が計6勝を挙げていますが、複勝率で見ると「後方」から進めていた馬が35.0%でトップです。少頭数になりやすいため、後ろからでも十分に届く展開になることが多いからです。上がり3Fの速い脚を持っている馬が最後にきっちり差してきます。
注目ポイント
- 逃げ切るのは至難の業。先行勢が粘るか、後方勢が切れるかの勝負
- 前走で4コーナーを10番手以下で回っていた馬の激走に注意
- 先行して勝った馬の勝率は高いが、複勝率では差し馬に軍配
まとめ
- 2番人気が最強! 1番人気よりも単勝回収率が高い傾向にある
- 内枠(1〜2枠)の複勝率は驚異の50%。軸選びはここから
- 前走2000m組を狙え! 距離短縮によるスタミナの余裕が勝利を呼ぶ
- 前走重賞組の信頼度高し。 格負けしない経験値が重要
- 前走2着馬に注目! 惜敗からの巻き返しパターンが非常に多い
- 上がり最速を出せる差し馬。 少頭数ゆえの末脚勝負に強い

